自分の免疫が自分を攻撃?!関節リウマチとは?
2016/12/18
FROM 河村悠矢
30代~50代の女性に多い関節リウマチ。
あなたも一度はお聞きしたことが
あるのではないでしょうか。
最近では高齢者の方でも発症しており、
【人口の約0.5%が発症する】
と言われる関節リウマチについて、
考えていきたいと思います。
膠原病のひとつ
関節リウマチというのは、
膠原病のひとつと言われています。
膠原病とは、結合組織(細胞と細胞の間のタンパク質)
が侵される病気のことを言います。
その明確な原因は未だ明らかになっていませんが、
自分の免疫が何らかの異常をきたすことによって、
本来必要なものまでを攻撃してしまう、
所謂、自己免疫疾患と呼ばれています。
関節リウマチの病態とは?
関節リウマチは、その名の通りで、
関節を変形・破壊していく特徴があります。
細かく説明すると、関節内にある、
滑膜という膜に炎症が起こり、
痛みと変形を発生させたり、
皮下結節というしこりをつくったりします。
ステージによる分類
リウマチは進行性のものが多いため、
一般的な治療法は、薬剤を用いて、
進行を止めることと、
炎症を抑える=痛みを軽減させることを行います。
進行度合いは、4つのステージによって分けられています。
ステージ1(初期)では、
関節腔と呼ばれる隙間の液体(関節液)が増え、
骨のカルシウムが失われていきます。
骨の破壊はまだ起きませんが、
骨萎縮と呼ばれる、骨が減少した状態
(骨粗鬆症のような状態)になります。
ステージ2(中等度)では、
炎症した滑膜細胞が増殖し、
パンヌスと呼ばれる肉芽を形成します。
この肉芽が軟骨と軟骨の下の骨を侵食します。
簡単に言うと、本来は軟骨や骨の部分が、
肉芽という柔らかい別のものに変わってしまうのです。
さらには、この関節周辺の筋肉は、
萎縮という硬く縮まった状態になります。
ステージ3(高度)では、
軟骨の侵食が進み、骨も破壊されていきます。
そうすることで、関節がうまく噛み合わなくなります。
結果として、関節の変形や亜脱臼・脱臼が起こります。
また、筋肉はさらに強い萎縮がみられるため、
筋肉や腱が伸びなくなり、関節の変形が起きます。
ステージ4(末期)では、
柔らかかった肉芽が、繊維化して硬くなることで、
2つの骨の端が骨癒合した状態となります。
つまり、骨と骨がくっつき、繋がります。
こうなることで、関節が全く動かせない状態となります。
以上のように、滑膜の炎症から
関節が動かなくなるまでの段階の目安があります。
薬では炎症を早期に止めることで、
病気の進行を止める効果があり、
日本では多く普及されています。
しかしながら、病気が完治するためには、
自己免疫の問題を取り除くことや
薬に依存しないことが大切です。
その具体的な方法を次回は考えていきたいと思います。
本日も最後までお読み頂き、
ありがとうございました(^^)