なぜ自己免疫疾患になるのか?免疫とは何か?
2016/12/18
FROM 河村悠矢
自己免疫疾患という病気は、
自分の免疫が自分を攻撃すると言われています。
もちろん見方によるとそうなのですが、
事実は少し違います。
人の体は生きるために変化をし、
無理がかかればサインとして症状を出します。
想像以上に良くできた私たちの体・・・
今日は免疫について、考えていきたいと思います。
免疫とは何か?
免疫とは、体を守るための防御機構です。
私たち人間の免疫は、主に2種類にわけて考えることができます。
その分類は、体内の異常細胞に働く免疫と、
外界からの異物に働く免疫です。
これらは、はるか昔、私たちの祖先が
水中で暮らしていた頃から存在しています。
しかし、水中での生活では外界からの異物に対抗する免疫はなく、
体内の異常細胞に働く免疫のみを持っていました。
上陸後に発達した新たな免疫機能
生命が進化を遂げ、水中の生活から地上の生活へと
変化することによって、今までの免疫機能のみでは
生命の危険に曝されることになりました。
この環境に対応するべく、生命は新たな免疫機能を獲得します。
それが、もうひとつの免疫である、
外界からの異物に対抗する免疫です。
つまり、先程の2種類の免疫は、
水中での生活の頃からあった古い免疫と、
上陸してから身につけた新しい免疫とも呼べるのです。
免疫の先祖帰り
体内の異常細胞を攻撃する古い免疫と、
外界からの異物に攻撃する新たな免疫・・・
自己免疫疾患とは、新しい免疫機能が低下し、
古い免疫が活性化することが原因となります。
この現象は、免疫機能の先祖帰りとも言えるでしょう。
過酷な生き方をすることによって、ストレスが起こり、
顆粒球という白血球が増えます。
顆粒球は炎症反応が起こりやすくなり、
その炎症を異常細胞と思い込んで攻撃してしまう・・・
これが自己免疫疾患の本当の正体なのです。
関節液が語る、過酷な生き方のサイン
関節リウマチの場合であれば、
ストレスにおける顆粒球が多くなり、
関節内にある滑膜に炎症が起きます。
その証拠として、関節リウマチの方の関節液という水には、
普段60%ぐらいである顆粒球が90%もみられ、
リンパ球は10%ほどしかみられません。
つまり、過酷な生き方が慢性的なストレスを生み、
過剰な顆粒球の多さが関節リウマチを作り出すのです。
炎症を止めれば回復も止まる
炎症は腫れや痛み、熱を発生させます。
しかし、それは悪いことではありません。
傷ついた体を修復するための反応なのです。
実際、腫れ・熱というのは、
血流が活発であるから起こるものであり、
痛みというのは、血管を広げる作用のある物質が
副作用として出しているものだからです。
しかし、多くの場合は、初期の痛みだけならまだしも、
長期的にその痛みを抑えることは、
炎症を抑えるための消炎鎮痛剤を服用しますから、
治す環境を壊しているとも言えるのです。
薬を服用し、痛みが無くなれば、
治っているのだと思うのが人です。
しかし、その代償として、
一生治らない・薬に依存しなければならない状態を
つくってしまうかもしれません。
このリスクは計り知れません。
そうなる前にも、
まずは過酷な生き方を辞めることが
何よりも大切なことではないかと思います。
本日も最後までお読み頂き、
ありがとうございました(^^)