人を支える【恒常性維持機能】とは?
FROM 河村悠矢
あなたは自分自身の体温が
どれぐらいかを理解しているでしょうか。
多くの方が36度~37度ぐらいだと思います。
場合によっては35度台です。
もちろん、私たちの体には、
ウイルスや細菌に感染した場合などに、
免疫力を高めるため、体温を上げるシステムもあります。
しかし、平均すると、ある一定の体温を常時保っているのです。
これが今回ご紹介する、恒常性維持機能という、人がもつ機能です。
恒常性維持機能が体をコントロールする
人には様々なシステムが備わっています。
例えば・・・体温、血圧、血糖、脈拍など、
あなたが知っているだけでも様々な機能があるわけです。
そのひとつひとつに存在するのが、恒常性維持機能です。
恒常性維持機能を簡単に例えるなら、
常に平均値を維持しようとする働きです。
体温が35度よりも下回ることは滅多にありませんし、
40度を越えることも滅多にありません。
常に、35~37度あたりを維持しようとします。
これが、恒常性維持機能の仕組みです。
心にも働く恒常性維持機能
恒常性維持機能が働くのは、
体に限ったことではありません。
心の面においても、恒常性維持機能は働きます。
例えば、あなたがテストで、想像以上の点数だったとすると、
それは長く続くことはありません。
あなたの脳は【これはおかしい!いつもと違う!】
と働き、いつもの点数を取るように選択します。
しかも無意識のうちに、です。
経験をしたことがないこともそうです。
【これは経験したことがない!いつもと違う!】
という状況になれば、必要以上の緊張感を生み、
心も体も疲れますが、まさに恒常性維持機能が働くから起こることなのです。
【慣れる】のは恒常性維持機能によるもの
人には慣れるというものが存在しますが、
これは恒常性維持機能によるものだと言えます。
例えば、あなたの生活習慣を改めるため、
早寝早起きの生活を心掛けるとします。
はじめのうちは、慣れない早起きに苦戦するかもしれませんが、
何日か続ければ、次第に慣れてくるものです。
先程も述べたように、体も心も、
【いつも通り】を求めるのが恒常性維持機能ですから、
慣れる・対応するというのも、関係してくるのです。
いつも通りでいいこと・悪いこと
例えば、あなたが何か新しいことや、
慣れないことを行う時は、恒常性維持機能が働きます。
慣れるまでが大変といいますが、
それはまさに恒常性維持機能の働きなのです。
ですから、そのようなことは、長く続けることができません。
ダイエットもそうです。
自分にとっての適切な(適切だと思い込んでいる)体重や
体型を維持しようとするため、リバウンドが起きるのです。
次回は、この恒常性維持機能を考えた上での
治療法についての考え方をお伝えしたいと思います。
本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました(^^)