脊柱管狭窄を改善させるには?

      2016/12/18

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FROM 河村悠矢

前回は病態や原因についてお伝えしました。
今回は、続きの内容になります。
前回最後に、腰をマッサージするのは危険だ
ということをお伝えしましたが、
ではどのようにすべきなのでしょうか。
疑問に思うところですが、
それを理解するにはまず、
『なぜ腰の筋緊張が起こるのか』といった理由を
明らかにすることが必要です。

なぜ腰の筋緊張が起こるのか?

特に言えるのは、内臓からの問題です。
横隔膜という、胸と腹を隔て、
肺を膨らませるための大きな膜をご存知でしょうか。
高齢者の方は背中が丸くなり、
胸郭という、胸全体の位置が下がります。
横隔膜が下がった状態で呼吸をすれば、
肺は通常よりも、下で働くため、内臓が下垂します。
そのため、腹部への内圧が高まり、
腰部への内圧も高まり、通常以上の圧に耐えようと、
筋肉・腱・靭帯が硬くなるのです。

高齢者以下の脊柱管狭窄症の原因

胸部や上腹部にある臓器への負担があり、
上記のような病態になっていると考えられます。
もちろん、その中で、横隔膜にも影響があっての
同じような病態です。
さらに、横隔膜は
椎体前面(背骨)にも付着するため、
靭帯の肥厚にも影響を与えるのです。

これが脊柱管狭窄症や、
間欠性跛行の根本的な原因です。
いくら腰の筋肉が硬くなって、
血流障害がその場で改善したとしても、
根本的な原因を取り除かなければならないのです。

栄養問題は大きく関係する

前回お伝えしたように、
疲労物質の蓄積が靭帯の肥厚や、
骨の脆さや骨棘の原因になっています。
この場合、栄養面でのフォローもしなければなりません。
特にカルシウムは必須です。
ただ、ビタミンやミネラルは、
単発で摂取しても吸収できないので、
バランスよく摂取することが大切です。

脊柱管狭窄症は治るもの?

脊柱管狭窄症によって手術を行う例は少なくありませんが、
これらの場合は、歩けないほどの痛みを伴うか、
痺れや運動障害が著しい場合です。
しかし、痛みや痺れが原因の場合であれば、
手術よりも筋自体を緩める、もっと言えば、
内臓の原因から取り除く方が効果的であると言えます。
また、筋肉に力が入りにくいといった運動障害も、
実は施術によって
『回復できる能力』を人間は持っていますから、
手術は最終手段として選択肢を持って頂いた上で、
手術だけが全てではないと考えて頂きたいと思います。

ただ、1番に言いたいのは、
脊柱管狭窄症を治す必要ないということです。
もちろん、症状が出ない状態まで、
回復しなければなりませんが、
狭窄部を完治させることは必要なのでしょうか。
ましてや、多くの方がなっている脊柱管狭窄症ですから、
症状が出ないうちは問題はないと言えます。
また、本当の意味での健康、
つまり予防ができている状態であれば、
このような病態や症状は発生しません。

症状が出た時は、それに至るまでの原因が
多く積み重なっていますから、
その前段階で原因を取り除いておくことが大切です。
それがつまり、未然に防ぐこと(予防)ですから、
予防こそが1番大切だと思います。

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