左の卵巣が坐骨神経痛?臨床経験から言えること

      2016/12/18

291399FROM 河村悠矢

生理痛と腰痛の関係性は昨日お伝えしました。
今日は臨床でいらっしゃった患者様の実例を挙げてご紹介したいと思います。

ギックリ腰から座骨神経痛へ

その患者様は20代女性の方です。
とある日にギックリ腰を発症し、
その時は立っているのもやっと、歩いたり、
少し屈むだけでも激痛だったとのことです。
以前にもお伝えしたように、
ギックリ腰は日頃の疲労が原因ですから、
何か負担がかかっていたことが予想されます。
彼女はそこから腰痛は治るものの、
臀部~脚にかけて、痺れと痛みを伴う座骨神経痛になりました。

原因は左の卵巣と子宮?

座骨神経痛を訴えた時、初めて診させて頂き、
原因部位を調べる徒手検査を行いました。
まず、座骨神経痛というよりかは
下腹部の血管が圧迫され、
痺れや痛みが出ていることがわかり、
そしてその原因のひとつは左の卵巣に診られました。
聴いてみると、生理痛が慢性的に診られ、
それも2ヶ月に1度訪れるそうです。
ですから、生理痛というよりも何らかの原因により、
ひどく排卵痛が起きているとわかりました。
さらに、卵巣の影響から、子宮の位置異常も認められました。
診断名は座骨神経痛かもしれませんが、
病態は座骨神経というより血管の圧迫や
左の卵巣・子宮の圧迫が痛みの原因だとわかりました。

なぜ左の卵巣と子宮に負担がかかるのか?

卵巣と子宮が病態の原因だとわかりました。
しかし、それにもまた、原因があるかもしれません。
なぜ左の卵巣と子宮なのか?
それこそ、もっと根底に近い原因になります。
そうした考えから、さらに検査をすると、
彼女の左の肺と気管支に問題が診られました。
徒手検査の結果、胸部からの臓器の下垂、
そこから下腹部の子宮や卵巣の圧迫を
招いていたことががわかりました。

幼い頃の気管支喘息

『風邪をよくひいたりしてました?』
と質問したところ、
『今は治りましたが、幼い頃は喘息持ちでした』とのこと。
どうやら器質的に呼吸器に問題が出やすいようで、
慢性的な生理痛は左の肺が原因だと発覚しました。
ですから、座骨神経痛を改善するには、
器質的な呼吸器の状態を良くしながら、
子宮と卵巣を整えることが必要になります。
ただ、あくまで症状は追いません。
大切なのは症状の必要のない体であり、
健康を目指すことが本来の目的です。

たった1度の施術で症状が改善

座骨神経痛の症状の原因は、血管の圧迫ですから、
呼吸器の状態と卵巣・子宮の位置を整えるだけの
施術を1度行うだけで、その場で消失しました。
根底には2ヶ月に1度の生理痛がありますから、
まだまだこれからが大切ではありますが、
このように、一見すると全く関係の
無さそうな場合でも、体は繋がっており、
そして過去の健康の歴史も、今に繋がっています。
施術で大切なのは、今の問題を出している部位に
注目するのではなく、奥深くの原因を考え、
根本から解消することによって体質から変えていくことです。

いかがでしたか?仮に診断名がついたとしても
その原因は意外とわかりにくく、そして
過去の自分の歴史が関係するとはあまり考えないものですよね。

自分になぜ今の症状が出ているのか?
その原因が何かを知るだけでも、
症状改善に繋がると思ります。
あなたにとっても、何か参考になればと思います。

本日も最後までお読み頂き、
ありがとうございました(^^)

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